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院内笑い話

畑のルバーブ。遅すぎた収穫後に、新しい茎がニョキニョキ。
新鮮なやわらかい葉が揺れている。これはいつ収穫するのだろう?

介助中でも充分笑えます。

その1
入院当初「左大腿骨骨折」と診断説明があり、手術説明書にサインした。
控えが届いた時に気づいたのは、『右大腿骨骨折』
「恐れ入りますが、母は左大腿骨ですが・・・」

その2 
救急搬送されて間もなく、朝病室を訪ねるとテレビ台の上に大判包帯が数メートル乱雑に、
まるでへビーのように置かれていました。
心が壊れてゆくような兆候があった翌朝のこと。

看護師さんから、ベッドから降りていたと告げられた。
そのヘビひもは、柵を周囲4ケ所に設置したので結びつけたものと説明があったが、
20センチちかくある溝にはめ込んだ柵を抜くかなぁ? 結ぶ必要があるんかいな?と不思議だった。
後から届いた同意書には「身体拘束が必要な理由欄」にチェックがありました。

ふ~ん。
しかし骨折で痛い痛いと入院したが、夜中の不安と恐ろしさにいわゆる火事場の馬鹿力かと納得。
もちろん母は知る由もなし。

その3
最近では手術後の機能訓練が早く始まるそうだ。
抜糸も早いそうだが、体力の消耗が激しいのだと思い数日間、連絡を待っていた。
やがて説明があり1回目の抜糸は半分が済んだ。
「2~3日後に残りの半分、また数日後に残りを済ませて完了」と説明があったが、しばらく音沙汰なし。

問い合わせをした翌日の朝、すでに残り半分の抜糸が完了していた。
初めから半分ずつ済ませておけば簡単だったのにね。

その4
9月5日のカンファレンスに参加する約束で帰宅していたが、行きちがいで「なし」となっている事がわかり、またまたがっくり。
「8月26日に終りましたよ!」

病院は忙しい。看護師さんたちが入れ替わり立ちかわり交代する。
院内縦横の連絡がわるいのか? 私の判断力が不足なのか?

安定期に入りリハビリ訓連に励む母を残し、8月後半の半月を帰宅していた。
この先も一人暮らしを宿望する母には、必要な空白期間である。

その5
不安だった頃は「明日も来てね」と懇願していたが、
今では「元気!元気だよ」と電話があるたびに、私のほうが元気がなくなってくる感じ。
母よ!我々はすでに老老介護の領域に入っていることを認識せよ。

私自身の懸案事項に目途がつき、まもなく大阪へ戻り、いよいよ退院後の生活準備を始めるのだ。

笑ってばかりいられない

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福祉タクシーの存在

ある暑い夕方の雲

入院中の母は、結局気分転換となる外出を2回経験した。
耳鼻科と眼科です。

耳鼻科は、補聴器を有効に使えるように耳垢の除去に。
入院前、長年お世話になっているお店から勧められた矢先の転倒。
主治医や看護師さんの話を正確に聞き取るためにも、耳鼻科へ行かせたかった。

初体験ばかりで、まず手順は
外出許可書と車いすの貸出書(?)を頂き、福祉タクシーの手配をする。
ネット検索で病院から比較的近い「ひまわり」さんに電話をする。

行き先医院を告げ、日時の予約が可能かを確認する。
次に耳鼻咽喉科に電話で母の現状を話し、車椅子で登院することの了承を頂く。

さて病院のパジャマでは可哀そうなので、好きそうな服を揃え、涼しげな木綿の帽子をのっけて、いざ出発。

私たちは車椅子のことを高級乗用車と呼んでいる。

当日、若いドライバーさん~その名のとおり明るく優しい~男性が地下駐車場にお迎え。
ミニバンの後ろから車椅子ごと母を運び入れます。

慣れない私の車椅子操作をサポートしてくださり、無事診察を終えた頃、再び医院まで迎えに来ていただき、病院へ帰った。

枚方の福祉タクシー「ひまわり」さん。どうもありがとうございました。
電話:072-850-2233 
 

さてその10日後、眼科へ。
これは大変だった。病院玄関でナースセンターから携帯に入電。
病室を覗くと左目が充血し、目じりの周りが赤紫色に内出血している。

どこでぶつけたのか分からないと言う。
老人は感覚が鈍くなるので、怪我などの発見が遅れると、なにかで読んだことがあった。
こういうことなんだーと納得。

さて困ったのが眼科探し。お盆の真っ最中で近所の個人医院は軒並みお休み。
打撲なら時間がたてば消えたのだろうが、老人だと周りから心配される。

看護師さんはネット検索で病院探しを、私は先日の福祉タクシー「ひまわり」さんに相談・・・と同時進行。
幸い病院は確保できたが、ひまわりさんは別の予約で手配できず。
さあ困った。この日に限ってお役立ちのタブレットを持参せず。なんてこった!

結局、ひまわりさんにお知り合いを紹介していただき、眼科へ。
実は当日優さんには別件予約があったようだが、融通していただいた。

急なことで、たまたま保管してあった自身のパジャマに、私の長そでジャケットを着せて
いざ出発。

枚方市の低地で冠水するほどの雷雨の翌朝だった。

お迎えに来ていただいたのは福祉タクシー「優」さん。
背広にネクタイの温和な紳士に、母は「社長さんですか?」とまずはクリーンヒット。

長い待ち時間も母の話し相手になってくださり、殺風景な空間に母の顔は明るかった。
こうして無事終了。
視力検査やら、眼底検査には問題なく、結局ぶつけたらしいが特に薬など必要なし!

福祉タクシー優さんは母の自宅と同じエリアの方で、喫茶店も経営しておられることが後で判明。
早速お店に出かけお礼を述べた。

というのは送迎と待ち時間の午前中を拘束していたのですが、請求は送迎タクシー代のみでした。

「私も楽しい時間を過ごしました。最後にお母さんから『いい出会いをありがとうございました』と握手され、さすがに茶道を嗜む方と感心しました」
と、うれしい言葉を頂戴しました。

本来はたぶん拘束した待ち時間などは料金の請求があるのだと思います。
母はふたつのクリーンヒットで気を良くし、今日も元気にリハビリ訓練を受けていることだろう。

枚方の福祉タクシー「優」さん。どうもありがとうございました。
電話:近隣なら 0120-995-997 以外なら070-6928-3456
ホームページ

退院後も福祉タクシーさんや、ヘルパーさんのお世話になりながら生きてゆくんだね。

余談
その後原因が判明
寝た状態で本を読みながら居眠りし、どすんと落としたのだろう。
たまに眼鏡をかけたまま眠っている現場を見たことがあったのを思いだしたから・・・

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高校野球

夏の甲子園高校野球大会が、連日のオリンピックに湧く隙間を縫って始まった。

入院中の母は、例年なら相撲中継と高校野球を熱心にテレビ観戦していた。

大相撲の星取表に続いて、高校野球のデジタルトーナメント表を見つけた。

サイトを開くと、勝敗が赤ラインで示され、一目瞭然。

ラインがない時のプリントを、病室に届けよう。
テレビでリアルタイムに観戦したり、ニュースを見て愉しむかな?

味気ない入院生活にちょっと花を咲かせる。

娘の留守中に電話をかけてこないのは、大好きなリハビリの先生のおかげで
いよいよ佳境に入ったのかもしれない。
ひょっとして念願の「2本の脚で歩く!」を達成したのか?

遠くの娘より 近くの理学療法士・・・・・

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介護保険


あれこれ調べたり、電話番号をさがす、メール送受信などしっかり仕事をしてくれるタブレット。

介護保険は仕組みも運用も複雑です。
ひとり暮らしや身内が遠方などの場合、どのように折り合いをつけておられるのでしよう。

さらに、これだけ多くの高齢者を守り続ける施策は、いつまで可能でしょう。
破綻する日がくるのではないか?ありがたいが心苦しい。

母との話し合いを続けているが、年齢から判断するに
大阪での居宅介護は難しいだろう。
施設は多種用意されているが、本人の健康状態や境遇により選択するが、公共の施設は満員らしい。

では・・・と、地元の老人ホームだと通う私の体が持たない。すでに朗々じゃなかった、老老介護の入口である。
本人も、あちらこちら転々とするのは嫌だという。そりゃぁそうだろう。

じゃぁ安曇野へ行こう・・・と今のところ落ち着いている。が決定ではない。
何時豹変するか分からない。
なにせ数年前来宅の折、電柱の張り紙に「熊出没注意!」を見たのがいまだに刷り込まれているのである。
家から遠くがいい、でも松本でなく安曇野がいい。注文が多いのだ。

ここで問題なのは、仮に長野県で介護保険を利用しつつ民間のホームに入居する場合の
手順というか進め方である。

介護保険を利用するには、まずケアプランの作成が必要。
ケアプランとは、介護度に応じた利用できる介護内容と本人の必要範囲をすりあわせるのである。
この必要介護料金の本人負担が1割なのだ。
たとえば介護度で20万円分の給付だとすると、自己負担は2万円。しかし何にいくら必要か?は時間単位で計算されるので、素人には計算できない。
(因みのその適用額を超えた利用分は自己負担となる)

このプランと主治医の診断書を添え、しかるべきホームに提出する。
その施設へすぐ入れるわけではない。その施設との面談があり、改めてケアプランが作成される。
審査を受けた上で可否が下される。選ぶのではなく選ばれるのである。

母の場合は退院時期と入居のタイムラグをどう埋めるか?
お気に入りの施設が見つかっても、4人待ちという現実もある。

なかなか大変だ。
結局、来週大阪へ戻り主治医に相談し、母の現状と今後の見通しを聞いてみようとなった。

いやはやありがたいのだが、昔なら家族で看たあれこれを計算で割り当てられ、おまけにその1割負担でよいとは・・・・
彼女の納めた介護保険料は、すでに前世代の方々がすでに消化されており、我々世代が納めている保険料が彼女達に適用される。
我々世代はやがて息子世代が納める保険料を使うことになる。
これで高齢化一途の日本はやっていけるのだろうか?

と嘆くと、給付抑制案が出てきたという。

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野菜の力

重い足を引きずるように、暑い大阪へもどりました。

通りでは救急車が頻繁に叫んでいます。熱中症患者の搬送でしょうか?
クーラーが苦手な私も、今にお世話なるんちゃうか!
親子で同じ病院だったら笑っちゃいますね。

自宅庭の大葉をちぎり持参しました。
水と煮て砂糖、オレンジ(レモン代用)を目分量で加えて出来上がり。

爽やかな疲労回復ドリンクです。

いま留守宅から昨日朝収穫の野菜がとどきました。

気温37度予報の本日には、値千金の贈り物。
キッチンも納戸も丁寧に整頓されていますが、年寄りの調味料は品種すくなし。
さて、ゆずぽん酢と干しぶどうでピクルスでも作りますか!

ありがとう。

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認知症

留守家族が丹精込めて咲かせたアジサイ「アナベル」

私のヤマアジサイ「くれない」も見事に花をつけました。嬉しい

およそ1ケ月ぶりに自宅へ帰りました。爽やかな風が迎えてくれる。
大阪では、まとわるつくような熱気と体を覆う湿気に閉口しました。
ほんの7年前まで住んでいた地なのに、体は忘れているのか。

人が壊れる。心が壊れる…最近目にしたり、聞いたりすることが多いフレーズ。
うん、今なら少し分かります。

夜、救急で搬入された母は自分の居場所がわからないからか、夜中にベッドから降りていたそうです。
大腿骨骨折の痛みも感じなかったのだろう。幸い怪我はなかったが、ベッドの柵が補強された。

その7日後に手術だった。貧血気味で日延べなのか、体力が足りないのか、救急の横入りで、順番が得られないのか分からない。
その間の心の不安定、言動の不可解さ、幻覚症状を口走るなどを目のあたりにして
認知症に落ちつつあると思うのは、素人なら当然であろう。

書店で最新版(24年4月30日発行)『認知症・アルツハイマー病が分かる本』を求めた。

まず認知症という病名はないこと。
認知したり、記憶したり、考えたり、判断する力が障害を受け、社会生活に支障をきたすようになった状態を言う。

認知症の原因疾患には、多い順に下記のようになる
①アルツハイマー病
②脳血管障害(脳出血や脳梗塞など)
③混合型(アルツハイマー病+脳血管障害)
④その他(レピー小体病、ピック病など)

また、
認知症または認知症様症状を示す疾患の中に、低酸素症による原因で「貧血」があげられていた。
入院時の「入院診療計画書」に骨折以外に”鉄欠乏性貧血”の項目があり、手術に輸血必要の同意書にもサインをした。

これらからアルツハイマー病か、環境の急激な変化による一時的な症状だろうと思い至った。

高齢なのでアルツハイマー病だとしても進行は緩やからしいので、記憶の戻りやすい幼いころの遊び・あやとりやお手玉、父母の思い出話を聞くことにして施術日までを過ごした。

術後しばらくも、本人が記憶や月日がわからず、嘆いたり焦っている様子が見えた。
大好きな大相撲開始にあわせ大判星取表を新聞販売店から頂き、ごひいき力士の●○を記入させたり、
ノートに週ごとカレンダーを作ると、自分でリハビリ訓練の様子や車椅子でトイレに行けたと記録するようになった。

これを機に一時帰宅を決意。
「家に帰りたいよ~」とぐずるので、
「私だって帰りたいよ~」と携帯電話をもたせ、短縮ダイヤルで架ける聴くだけの操作を教えて病院を出た。
89歳の挑戦であるが、架かってこない。
施設にはいったとしても、部屋に電話をひくより簡単だよというと嬉しそうだった。

今思い出すには穏やかだが、当時(6月下旬から7月上旬)は必至だった。
※65歳以下で発症した場合は進行が早いので、要注意です。

余談
看護師さんに「アルツハイマー病のようですね?」と質問したら、
「いえ!認知症ですよ」と返事がかえってきた。
これでは自分で学習せねばならぬと、『分かる本』はありがたかった。 

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二卵性双生児

付き添いは不要、むしろ原則不可と言うべきか。

リハビリは緩やかに進展し、会話も入院前とほぼかわらぬ状態まで回復している今も、
毎日面会時間内で病院へ通う。
スタッフから「いつも楽しそうでいいね」と言われた母は「はい!二卵性双生児です」と答えていた。
回復期に入ったのでしょうがたまりません。

回復が早いのは、本人の努力もあるが
ひとつは、リハビリの理学療法士くんが若く、さらに超がつくほどのイケメンである。
切れ長で涼やかな目がいつも輝いているんです。
さらに「おばあちゃん、頑張ろうね」と言わない。
「Sさん、よく出来ましたねぇ」と、必ず名前で声かけされます。
姓でなく名!
これは大切なことだと思います。まるで子供が親や先生から呼ばれ励ましを受けている感覚のようである。
病院内の部屋つき施療が初めてとのこと。大きな声ではい!と返事をする母。
そりゃぁ、回復力はちがうだろう。

ふたつめに、たくさんの患者さんを受け持つ故、スケジュール通りこなせない時もあります。
部屋に立ち寄り「Sさん、後1時間くらいできます」と声かけされます
丁寧な応対と共に信頼を得ている所以でしよう。

間違っても、二卵性双生児みたいでしょと口走らないことを祈るのみ

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27歳の旅立ち

庭のノカンゾウが咲いたと、家族から写真が届いた。

昨日は気分転換に映画鑑賞でもと、 最高気温34度の街へ出た。

久しぶりのテアトル梅田で「いわさきちひろ~27歳の旅立ち~」
メルヘンチックな画風に秘められた苦悩と、決して曲げない信念から産み出された独特のタッチ。
ドキュメンタリー仕立てでした
ちひろさんは55歳で亡くなったが、年下のご主人はご存命とは知らなかった。

もしや安曇野の風景を見せてくれはしないかと。
山々、山影、列車、細い道、わさび田の水路…
ひぇ~帰りたいよー

さぁ気分一新!
楽しい看護生活に戻ろう

追伸
楽しさついでにヨドバシカメラで「タブレット用カバー」を買っちゃった。
相変わらずの人混みに酔っ払ったけど。

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介護GO

女あるじ留守とて、鮮やかに咲きそろうヤマアジサイ「くれない」

慎重に暮らしていた老母にも ある日突然室内での転倒に遭遇。
覚悟はしていたが、大阪の暑さと湿度にはまいっています。

救急搬送のため少し遠方の病院に通い、明日で20日になりました。

入院当初は幻覚、意味不明のやりとり、昼夜逆さまの看護室への迷惑など‥‥
認知症発症かとあわて、関連本をむさぼり読みました。

結局急激な環境変化に、混乱をきたしたようでた。
手術までの8日間は辛かった。その後得た知識ではよくある現象らしい。
しかし看護師から「昨夜はベッドから降りていたので、柵を結び付ける承諾書をください。
」とか
「アルツハイマーではありません、認知症ですね」などと言われたら素人は驚きます。

看護師さん、豊かな経験からせめて「よくあることだから、様子を見守りましょう」と、新米看護人を慰めてほしかったよ~。
甘えるな!って。

貧血症状があるためリハビリ訓練が3日遅れになったが、まずまず順調にすすんでいる。

最初の病室で、偶然知己の方と同室になり、ずいぶん励ましを戴いた。

母の感想『病気もけがも、楽しからずや』とつぶやきました。
今なら、自身でノートに書けるほど回復傾向にあります

私は『遠くの娘より、近くの知人』とつぶやきますが、耳の遠い母にはきこえませんでした。

タブレット端末と携帯電話を安上がり契約し、家族との通信や検索に利用しています。

気分転換に、記録を綴れたらいいなとおもっています。