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イメージにあう照明器具をさがす 玄関


「蔵の家」にあう照明器具を探しに京都へ行く。家が古民家なら照明器具にはこだわりたい。何故この時期なのかというと、最後にするときっと予算オーバーだからと、ささっとと決めて後悔しそう。しかし家のつくりと照明器具は絶対セットものだと思います。そこで骨董やに行ってみました。すっかり目を奪われたシェードです。実際はもうすこし淡色ですが、赤というのが珍しい。重厚な蔵戸にも合いそうです。
玄関の土間に設置予定

戸の上に欄間を設けると、夜点燈した時、外からはぽお~と赤く見えて
ロマンチック!棟梁、欄間ふやせますか?

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イメージ絵を描く

2004年10月ころ
 パソコン(Mac)でイメージ絵を描く。太い梁や家具や電燈を書き込んでゆきます。新築の家に古い家具を持ち込むと、たいていの場合しっくりせずに買い換えると言います。しかし古材をふんだんに使った家であり、ごみを減らし使えるものは使いたい。というより予算オーバーで家具までまわらないのが本音かもしれません。家具類を採寸し、紙で作った50分の1の家具を平面図に載せてはレイアウトを考えました。かなり現実的な間取り図が描けるし、少しは実感が沸いてきた。それをもとに正面図も描いて彩色もする。

例:1階リビングのイメージ図

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熱源と防寒対策

信州の冬を知らない。寒さに対する実感がない。積雪は実態があるので理解しやすいが、暑さ寒さは個人感覚です。「寒いですよ!」と言われても、みんな元気で生きています。
 寒い期間が長いので暖房費については真剣です。太陽光発電を諦めた今では、次なる作戦はオール電化。こちらも電気屋さんのいう試算では、床暖房を電気にするより灯油にする方が一段と節約できること。結果として我が家の床暖房を、電気でまかなうには無理と判断した。「深夜電力」を採用し、IH調理器、給湯および風呂の追い炊き、浴室暖房乾燥をまかなう。ここにエコキュートシステムを加えてさらに節約ができる。
 エコキュートとは電力会社がすすめているシステムで、ヒートポンプを運転し、空気の熱で効率よくお湯を沸かすため経費節減と空気を汚さない環境への配慮が受けている。
 勿論ペアガラスのサッシで、断熱効果をアップさせる。初めての冬が楽しみだなあ。

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太陽光発電をどうする!

2004年8~9月
 この頃夫と棟梁が初対面。もう数年仕事を続けるつもりだった夫を蚊帳の外において、私のひとり舞台で進んできた。図面を見てことの重大さを察したようである。大きい梁が渡る、一歩間違えると蕎麦屋か民芸品店に見えそうな屋内。
 将来のエネルギー環境を考えて「太陽光発電システム」を採用するべく、各社から資料を取り寄せたり、ショールームに出向いたりする日々が続く。松本は全国的な統計ではかなり発電効率のよい地域である。しかし我が家は南隣地の松林が大きすぎて発電に難あり!で断念。しかし考えようによっては、太陽光発電システムを作るために必要とするエネルギーの負担も相当なものだろう。メーカーの商品開発に期待して、今後の課題とした。
 立派な三州瓦の上にピカピカ光るパネルがのらなくてよかったと、棟梁は内心ホッとしたと思う。

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図面というよりデザインと言ったほうが

2004年7月
 大阪と信州とでやり取りをするため、おのずとスローテンポになる。劇的な出会いからおっとりと話が進展し、図面が出来てきました。棟梁の穏やかと言うかのんきな性格が貢献しているようだ。私達は初めての経験でツボの押さえどころがわからない。100坪といっても建蔽率20%の地域である。「庵」程度のつもりが、やれ息子達が来るとか友人達が大阪からくるだの、いくら荷物を減らしても、収納はこれくらいはいるだのと、だんだん大きくなってしまった。つまり予算オーバー必至である。田舎暮らしも私にとっては夢です。建築コンセプトは棟梁の夢である。ふたつも夢が重なってはさすがの夫も乗らざるを得なくなった。
こうして納戸つき4LDK2階建ての家となりました。

1階にはリビング、キッチン、寝室、私の書斎ならぬ作業室、浴室、洗面、トイレ
2階には夫の居間、ゲストルーム(和室)、洗面トイレ、納戸
という布陣である。

設計イメージ

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われらが棟梁の主張

民家のリサイクル
 小林棟梁は、若い頃から古民家が好きで、自宅も22才の時古材を利用して建てた。古い民家には現在では手に入りにくくなった良質の木が使われ、容易に廃棄されるにはあまりにもったいないものばかりである。その場所で必要なくなったものでも、他の場所で、他の家の人々のために、新しい命を与え、再利用できるものです。民家には新築にない「歴史」を持っています。それが新築以上に建物を魅力的にするのです、と穏やかな顔で語ります。

民家から学ぶ
 古い民家は、もともと再利用されることをふまえて建てられおり、今の建築にない考え方です。この民家を建てたかつての大工が寄せた思いを考えます。民家を効果的に再利用すると同時に、大工として多くのことを学んでいます。

 このような思いは伝統だけにこだわらず、次々と斬新なアイディアを施主にぶつけてくれます。私も負けずに可、不可にかかわらず提案します。このぶつかり合いこそが、納得のゆく家つくりに繋がると信じています。

日本民家再生リサイクル協会について詳しく知りたい方は
「日本民家再生リサイクル協会」へジャンプしてください。

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どんな家になる?

2004年6月
 マンション暮らしに満足の人生だった。地下鉄で繁華街まで20分、近くには淀川が流れ美しい夕日を眺められる。朝日がたっぷり入る東南の角部屋。「終の棲家」としてリフォームを重ね、老後に対応した楽しい我が家を越える家とはどんな家になるのだろう。
 棟梁は、日本の木だけで建てる、100年耐えた古材を利用し、今後100年はもつ家を建てると宣言。古材と新材のコラボレーションといったところです。われらの家は、長野県北安曇郡小谷村にあった土蔵を解体した古材を再生利用する事になった。

小谷村の解体された民家の蔵(緑色の輪)

 棟梁の手がけた家を2軒紹介していただき見学もした。2軒とも、住み心地満点、仕事の丁寧さと後々の面倒見のよさに大満足と太鼓判を押された。そうだ!しっかり働き、しっかり子育てをしたご褒美に老後は田舎暮らしをしよう。そして壊しても使える材木は再利用する理想的な家を建てることになりました。かといって今さらかまどでご飯を炊く生活は出来ない。「モダン古民家再生住宅」と名づけスタートをきりました。
 しかしこの時点ではどんなことになるのか、おぼろげにしか理解できていなかった。とほほ・・・・  

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理想の土地はこうして探すもの?

2004年5月
 棟梁との劇的な出会い後、夫と話し合った結果、建築を決めました。穂高の道をはしりに走ってようやく見つけた土地は、棟梁と私が一致した第一候補地です。棟梁は、まず一番奥まで分け入り湿気を読みます。次に耳を澄まして風を聴きます。当日は曇りのち小雨のため、翌日も現地へおもむき、太陽を浴びました。水はけがよすぎて太くならずに、ひょろひょろと背高ノッポの赤松群。
 こうして起伏に富んだ100坪の土地は、林の中です。

南北に広い土地

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棟梁との出会い

2004年4月23日
 ちょっと気になる物件があり、JR梓橋駅にある工務店を訪ねた。移動手段は鉄道。納得ゆかないままトボトボと駅に向かっているとき、何気なく首を右に振った露地の奥に「民家再生」の文字があった。以前から日本の木に関心があり、ぼんやりと古民家に対する愛情をもっていたので、その看板に「おいでおいで」と呼ばれるように中へ入って行きました。運良く4年前に建てたお宅へ出向くところだという。便乗して30分ばかり見学させていただきました。 
右ではなく左に首を向けていれば、会わなかった大工さんです。その名は小林棟梁。彼はNPO「日本民家再生リサイクル協会」の会員でした。運命としか・・・・・

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さて。信州への移住作戦スタート

2004年4月、
人生の最後の住処を信州に求めて、旅に出る。
家族のひとりが、たまたま松本の借家をあけるというので、そこを借り受け土地探しを開始。
全く予備知識なく、まずネット検索でめぼしをつけて不動産業者を見つけ、アポイントをとり案内を依頼した。今回は松本市里山辺、あづみ野と茅野市原村で12件の業者さんや関係者の方とコンタクト成立し、物件地は6件見学できた。その後、情報をファックスで送ってきてくれたり電話をいただいたりしたが、う~ん、しっくりフィットしない!
この旅は終りかけていた。