Posted in

木魂の声

古民家に住み始めて5ヶ月になる
勿論住み心地満点である。柱を抱き、漆喰の壁に頬ずりしたくなるほどだ

屋内で最近特に木の声を聞く。あえて”木魂”と呼ぼう
音質は
ピッ
ピリッ
チッ
チリッ
カーン
カクッ
ド~ンとトーンの間くらいの高音
ド~ンとトーンの間くらいの低音
建築当初より棟梁から聞いていたので、慌てることなく愉しんでいる
使用している無垢材は松、ひのき、杉、栗(ほんの一部の梁)
棟梁から説明を聞いた。
音質が細く高いのは、目がつまっているヒノキから聞こえる
杉や松は比較的低音である
長年使っている古材は、音も重厚だそうである

棟梁の家も同じように古材と無垢材で、すでに築20年以上になるが、今でも音がすると言う
音の正体は
①湿気と乾燥の関係で、まさに呼吸し生きているのだ
②現在ある割れ目が広がったり狭まったり、水分が出たり入ったりして音を出す

自然の木の証なのだ

周囲が昼夜問わず静かなので、なおさらである
余談だがその他の音には
ソヨゴ(常緑樹)の赤い実を食べに来る鳩より小さい茶色の鳥は、てっぺんの枝に止まって
「ビービー」と鳴く(ヒヨドリのようだ)
「おいし~い」「ゴッツアンで~す」お礼の挨拶と理解している
えさ台も設置したことだし、ここは気長に来訪を待ち、鳥の鳴き声も鑑賞したいものだ
庭で風向きの加減か、遠く大糸線の電車の走行音と流れる小川の水音も聞こえることがある
太陽が当たると枝の雪が溶けてバサッと落ちたり、風もないのにハラハラと雪が舞い、
おっまた降ってきたかとぬか喜びしたりする

その上の余談に湿気関連で、結露の話
マンション時代は、現在のような寒さになったことはないが、冬は結露が多かった。
体に異常を感じることもなく30余年を過ごしてきたが、この住宅では全く結露は見られない。
湿度は30~60%(部屋による)

写真の光っている部分がペアガラスの厚み

サッシはトステムの「サーマルⅡ」 勿論ペアガラスで空間は12ミリ。
縁の材質は室内側が樹脂、外側はアルミ製でこれが結露を防ぐ効果があるという。
今後、結露を心配される方にはお勧めです。
さらに吹き抜けのリビングの空気が流れているのも、湿気を出さない効果あり。
カーテンは使用していないが、障子建具やロールスクリーンも暖房効果があります

いいことづくめだが、コンサートや映画へ行くのがだんだん億劫になってきたのは、
困ったことである

Posted in

a thousand winds(千の風になって)

背高のっぽの松林の中に住んでいます
体には実感しないのに、見上げると松の枝葉が揺れていることがある
今日がそうでした。時折はらはらはらと雪が舞い落ちる。
遠くでゴーと風が泣く

数年前話題になった、新井 満の日本語詩「千の風になって」を思い出した。
作者不明の詩は、多くの人々(勿論海外でも)にいろいろな訳詞で読み継がれてきたという

あの頃は何気なく読んでいたが、安曇野の星や空や風を思い心に沁みた。
本意は「死と再生の詩」だという

ちょっと長いが、初めての方に紹介しよう

私のお墓の前で 泣かないでください
そこに私はいません  眠ってなんかいません
  千の風に  千の風になって
あのおおきな空を  吹きわたっています

秋には光になって  畑にふりそそぐ
冬はダイヤのように  きらめく雪になる
朝は鳥になって  あなたを目覚めさせる
夜は星になって  あなたを見守る

私のお墓の前で  泣かないでください
そこに私はいません  死んでなんかいません
  千の風に  千の風になって
あのおおきな空を  吹きわたっています

  千の風に  千の風になって
あのおおきな空を  吹きわたっています

あのおおきな空を  吹きわたっています

詩行ごとに写真(15枚)があり、新井氏作曲の楽譜も掲載されている
肩書きは
芥川賞作家、作詞作曲家、歌手、DJ、写真家、環境ビデオのプロデューサーなど。
そうです、長野冬季オリンピック大会のイメージ監督でした

それにしても多才・多彩すぎる。さらにもっとの詳細は
マンダーランド通信(ワンダーランドではありません)
http://www.twin.ne.jp/~m_nacht/へどうぞ

Posted in

炎の魔力  薪ストーブと南部鉄瓶

鉄瓶到着で更新

炎は魔物かも。
不謹慎ですが、放火犯の心理がちょっとわかるような快感である

ストーブはいきなりガンガン焚いてはいけない
車のならし運転と同じように、ならし焚きをする
ここでまず防火の神様にお祈りを捧げる(ストーブ設置業者さんからのお勧め)
米、酒、塩をお盆に載せ、ストーブの上において2礼 2拍手 1礼で終わり
安全に快適にそして火事を出さぬよう・・・・

ダンパーを全開し火室内に丸めた新聞紙 小枝 着火材 やや細い材木 大きい薪の順に載せ
新聞紙に点火すると、思ったより簡単に燃え始め、7分くらいでもう燃え盛る
温度計が200度を指せばダンパーを半分ほど閉める。ここからゆっくり炎を鑑賞することが出来る
パチパチ・・・
メラメラ・・・

なるほど幸せな時間と空間ではある。2時間くらい燃やして1回目終了
翌日2回目の2時間でならし運転じゃなかったならし焚きは完了。
ところが思いのほか薪の消費が早い
これでは200束の薪では一冬を越せないのでは?と心配である。

さて、室内の薪収納ラックは、買えば格好いいものがあるのですが、頂き物の木箱を洗い、
磨き、足をつけて再利用しています

箱はかなり古いらしく、大日本帝国小笠原島産 [GREEN TURTLE]と刻印があり
昔、緑亀の缶詰製造会社が父島にあったようです
ネットで調べましたが、その会社は現在存在しませんでした。

イギリスのアンティークショップなどにある小さい木箱などにも
刻印があり、それがおしゃれで日本の骨董市でも見かけます。
こちらの箱は横430 縦330 高さ260ミリで薪いれにピッタリ!!!

灰とりシャベルは古い園芸用スコップを、薪挟みはU字型炭挟みで、灰落しブラシは
食卓用清掃ブラシを応用し、ロンググローブとともにペール缶に放り込む。
なんとも不細工な話だが、現在ストーブ愛用中の人も元ペンション経営者からも
「雑誌にあるようなアクセサリーはいらん!」と進言された。
夫からは「う~ん格好も大事だけどぉ」と不満の声しきり

ネットで見つけた南部鉄瓶が届いた
かなりマイナーなデザインで、業者さんは「当社お勧め商品」と、選択に太鼓判。
「川添竹材商店」は竹だけの販売ではない

実はネット上の写真は漆黒に近い黒色であった
(写真の色は実際はもう少し黒いかも)

「う~ん」写真と違う!と一瞬ひるんだが、
①やはりひとつひとつ手作りであり、手作りの妙かもしれない
②今まで見たことのないデザインであり、スペースの小さい我が家のストーブには
ピッタリの形である
③じっと眺めていると、単純でない縦じまに味わいがある

結局お気に入りとなった
本格焚きに備えて、使用前の注意事項に目を通しているところであるが、
生き物を扱うような配慮を必要とするところが、また味わいがある

南部鉄瓶の出来るまで(封入冊子抜粋)


(1)木で型を作る  
   上半分(上型)と下半分(下型)を別に作る
(2)鋳物土を押しあてた内側に文様を施し、これを炭火で焼きしめる
   鋳物師の腕の見せところ
(3)中子をつくり、湯(溶けた鉄)が流れる隙間をつくる
(4)鋳込み  細心の注意をはらって溶けた鉄を流しいれる
(5)釜焚き  鉄瓶を800~900℃の炭火で約1時間加熱(鉄瓶内にサビをつきにくくする)
(6)着 色  漆を焼きつけて特有の色合いをだす。つるを取りつける

80の工程を経て完成となる
凝固材を混ぜて型をつくる「生型製法」は量産がきくが、
南部鉄瓶は伝統の手作り「焼型製法」である  

Posted in

手作り”さるなし”のジャム

サルがないとは?
11月7日(月)霧のち
面白い名の木”さるなし”の実でジャムを作った

「さるなし」
いつもの堀金物産センタに、生の実が¥200/250gで販売されていた
さくらんぼと似た形状のグリーンの実である
柔らかいが、形と色はオリーブにも似る
あっちでもこっちでも採れるというものではなく、いまでは貴重品らしい。

生食すると、キウイフルーツの味がする
以前瓶詰めジャムを買ったことがあるので、早速自宅でジャム作り

(1)実は洗って、茎と底についているひげを取る
(2)材料は240グラムになったので、砂糖は50%で120gにした
  (使わないヨーグルトに添付されている砂糖を利用)
(3)鍋の中で実をザクッとつぶす
(4)砂糖を加えて、ことこと煮る
  (白いアクを掬い取る)
(5)レモン汁を加えてさらにゆっくりと煮詰める
(6)あら熱を取ったあと、熱湯消毒した瓶(直径65ミリ高さ75ミリにピッタリ)に
詰めて出来上がり


酸味を少なくするなら砂糖を増量し、粒々を残すほうが食感は良い
パンにもクラッカー(塩味薄めのほうが美味しい)にもgood!

今朝は裏庭でジコボウが始めて1本とれたので、記念撮影後、昼食のぞうすいに。。。。