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老母の嘆き

植えた覚えのない花が倉庫の横に咲いている。鳥からの贈り物かな?

 

ホームの面会がガラス越しになって久しい。昨日の訪問時

『そっと車で外に出られない?』

『ムリ無理。もう少し我慢だね』

 

元気な母でも最近は体力落ちてるな、と思うことがある。

面会時にはスタッフさんが椅子を揃えてくださる。マジックペンを落として拾う姿は、以前より足が弱っていると見える。98歳だもんねぇ。

スタッフさんに伺うと、最近はたまに早朝のお点前をしていないそうだ。朝刊を被って寝ていることがあるとのこと。『もうお茶はやめる』と言い出せばかなり弱ってきたなとのサイン。まだ抹茶のリクエストがあるので、シメシメと納得する。

愛用の薬や化粧品などの日用品は自宅でストックしている。そろそろ届ける頃だと思っても、届けないことにした。

事前に、スタッフさんへ面会時間を通報し母に『リクエストはあるか?』と伝言をお願いしている。

メモを持ちひょこひょことやってきて、ガラス越しにハイタッチがいつもの挨拶になった。